無料の正しい知識探検隊!-1.厚生労働省のサイトで性感染症のお勉強!

無料の正しい知識探検隊!と題してはじめたこの企画。
ご覧いただきありがとうございます。

さて、よく「正しい性知識」っていう言葉、聞きますよね。
でも「正しい」ってなんでしょうか?

「お医者さんの言っていることは正しくて、雑誌に書いてあることは間違ってるんでしょ?」
うーん、その傾向はあるかもしれない。でも、雑誌だって正しいこともある。
確かに、お医者さんが言うことは概ね、「間違ってはいない」。
でも、お医者さんも人間だから、自分がよりよいと思う方法のほうを薦めてたり、
すべての知識を知っているわけではない。

だから、性教育や避妊の本、Webページをたくさんみていると、
こういうことも起こってくる。

「あれ、このお医者さんと、このお医者さん、2人とも避妊は大事って言ってるけど、避妊失敗率のデータがちょっと違うぞ?」
「あれ、このお医者さんは、一番いい避妊法はコンドームだっていってるけど、こっちのお医者さんはピルだっていってるぞ?」
「なんだか、ピルの副作用についての説明がこのページとこのページでは違うんだけど…」

そう、いろんなページや本にかかれているものは、
「データ」をもとにして、その本やページを書いたひとの意見を加えて、つくられている文章。
たとえば、使っているデータが「厚生労働省の1998年の調査」をもとにしているか「WHOの2007年の調査」をもとにしているか、でも違いがでてくるし、
同じデータを使っていても、たとえば、

「コンドームを使って、避妊失敗率は、コンドームを勃起から、射精終了までつけつづけて、いちども緩むことがなく、正しく使った場合は5%だけど、普通の人に、使い方は説明書を渡すくらいで、「間違った使いかたをするときもあるかもしれない」状態で使ってもらった場合は20%だった」といったような場合は、

「コンドームの避妊失敗率は、上手に使えば5%。安心できる数字ですね」と書くひともいれば、
「コンドームの避妊失敗率は、なんと20%!必ずピルを併用しましょう!」と書くひともいる。

じゃあ、どっちを信じればいいの!?

そう思うかもしれない。でも、それぞれに、それぞれの正しさがある。

「正しさ」には、いくつかの種類がある。たとえば…

  • (1)コーラで膣の中を洗えば避妊ができる!といった、データもなにもない噂のような「あきらかに間違っているもの」
  • (2)上記のコンドームの避妊失敗率のはなしのような、「データ自体は存在し、正しさがあるが、引用方法によってさまざまな見え方をするもの」
  • (3)「今困っている自分が、どうするのが正しいのか?」といった、「自分がとるべき選択肢の正しさ」についてのもの。

(1)と(2)については、冒頭で述べた通り、「医師のいっていることのほうが、信用できること(データの裏付けがある)が多い」
「政府関係のページで扱われている情報のほうが、信用できることが多い」といった見分け方が可能。
でも、(2)の情報の中から(3)の情報を手に入れる方法…つまり、

「自分はどうしたいか、どうするべきか?」という正しさは、自分で決めるしかない。

このシリーズでは、(2)の情報を、政府関係の団体のページや書籍から紹介して、
(3)「自分にとって正しいこと」「自分がとるべき行動」を考えるきっかけを得てもらえれば、と思っています。

■みたことある?厚生労働省のページ。

日本では、性感染症や、中絶の件数についての統計のしごとを担っているのは、
文部科学省ではなく、厚生労働省がメイン。

文部科学省でも、性教育の方針を決めよう!といった運動はあるけれど、
やはり、「性教育を行うなんてとんでもない!」「いや、性教育は必要だ!」といったところの論争がおさまらず、
実際の知識や、データを、「文部科学省」として正式に教えるようなサイトを作るところまでは至っていないみたいだ。

厚生労働省では、病気や、人口の変化などを扱っていて、
少子化や、感染症(性感染症だけでなく、他の結核や、インフルエンザなどの感染性の病気)についての取り組みを行っている。
その中で、出産の件数や、初産を迎える平均年齢の統計、人口の増減や、中絶の件数の統計をとっていたり、
性感染症についての統計や、感染を広げないための方法についての啓発サイトの作成を行っている。

いろんなサイトで「十代の中絶件数はこんなに多い!」とか「全体の中絶件数からみると十代の中絶はわずかだ!」とか
「以外と四十代の中絶が多いよ!」とか、そんな表現があるけれど、基本的に、日本の中絶の統計は、厚生労働省の統計を利用しているはずだ。

省庁のページだけあって、統計のページは、一読しただけでは分からない。
正直、いったん自分で読んでみたり、グラフにしてみたりしないとよく分からない。

ただ、性感染症についての啓発サイトは、啓発、つまり「みんなに知ってもらって、正しく性病を予防してもらう」ことを
目的としたページだから、比較的見やすい。

今回は、厚生労働省の「性感染症予防の啓発ページ」を紹介しよう。

■性感染症予防のためにどうしたらいいか? 厚生労働省のページでお勉強!

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/

ここの中で「オーラルセックスによる性感染症の感染についてのQ&A」と
「モテキにこそ「する」オトコ」「愛され女子の「しない」宣言」というPDFのリーフレットと、
「政府インターネットテレビ」の情報が比較的まとまっていてみやすく、役に立つ。

それ以外のページは、審議会がどうこう、とか、感染症予防方針がどうこう、とか、
わりと難しい話。

でも、もし、上記の3つをみてみて、疑問がわいたら。
それ以外のページをみてみるといい。

厚生労働省は、省庁だから、できるだけかたよりのない情報(データそのものから見えること)を伝えようとしてくれているし、
企業のサイトや、お医者さん個人のサイトよりも、信頼がおけるといえる。

■読んでみて、どうでしたか?

今回紹介した厚生労働省のページは、あくまでも「正しい「情報」」でしかない。
それを解釈して、「自分がどうするか?」を決めるのは自分自身。

あなたにとって、これを読んだあとの「正しさ」はなんでしたか?

*とりあえず、読んだぞ!知識を手に入れたぞ!という「正しさ」
*自分自身が、性感染症の検査に行ってみる、行動する、という「正しさ」
*パートナーにもこのページを教えて、2人で話してみる、という「正しさ」
*パートナーとふたりで検査を受けにいく、という「正しさ」
*危険なセックスは絶対しない!とこことに決める、という「正しさ」
*知識は手にいれたけど…仕事の失敗でメンタルが辛そうな彼が生でしたい、って言うのを断ることはできない、という「正しさ」

あなたにとっての正しさは、あなたにしか決められない。
大切なのは、「できるだけ、「間違っていない情報、裏付けのある情報」を集めること」と、
「集めた情報をもとに、自分にとって本当に「正しい」行動が何なのか考え続けて、行動すること」

たとえば、上に挙げた例のうち、「彼が生でしたいって言うのを断ることはできない」ということは、
常識で考えれば、「正しい」とはいえない。

自分が病気になるかもしれない。子供を産めなくなるきっかけになるかもしれない。
彼氏ともども、数ヶ月病院に通わなくちゃいけなくなるかもしれない。
妊娠するかもしれない。リスクがたくさんある。

でも、そのリスクを飲み込んででも、その日そのとき、「彼に、「いいよ」って笑顔で言ってあげたい」
そんな気持ちになる、それが正しいことだ、と確信する日だって、ある。

「正しい情報」を紹介するこのシリーズ、
次回は「日本家族計画協会」の「避妊」についての情報をご紹介したいと思います。

たくさんの種類の「ただしい情報」にふれて、「自分にとっての正しい選択」考え続けてみてください。