女子大生コラム『パイプカット』

こんにちは。女子大生のtomです。現在社会人男性と交際中です。

みなさんは「不妊治療」「不妊手術」と聞くと何を思い浮かべますか?不妊症、高齢出産、流産の経験などで子どもに恵まれないカップルが、子どもを産める身体になるための治療というのが「不妊治療」です。多分これは芸能人がたまに行っていることが報道されているため、知名度は高いと思います。では「不妊手術」も一緒でしょうか?

「不妊手術」とは、「不妊治療」とは逆に、子どもを望まないカップルのための治療法です。もっとも有名なのは男性側が手術を行う「パイプカット」です。女性側にも「卵管結紮術」という手術がありますが、これはパイプカットよりも外科的な施術を要するもので、出産時に希望して行う場合があります。パイプカットのほうが、手術自体も安全で簡単であり、より高いレベルの避妊を望むことができます。

具体的にパイプカットとは、精液中の精子の含有量をゼロにすることです。男性の精巣から精子を送り出す管、精管を切除することで精嚢腺には精子が貯蔵されなくなり、射精した精液中に精子が存在しない状態になります。ちなみに射精した際の精子は、睾丸に返り体内に吸収されます。女性の場合と比べ、左右の精管を引き出してメスを入れるだけなので、切開の範囲が狭く短時間の手術が可能です。手術後は、しばらく精液中の精子の含有量を確認する検査があります。まれに精管がつながって、精子が送られてしまう可能性があるからです。しかし、失敗例はとても少ないようです。

さて、避妊のレベルと先ほど書きましたが、パール指数(パールインデックス)という言葉をご存じでしょうか?パール指標とは、「1年間にそれぞれの避妊法を行なった100人の女性のうち何人が妊娠するか」の度合いをパーセントで表したものです。100人のうち1人が避妊に失敗して妊娠した場合、パール指数1と表記します。パール指数が少ないほど、避妊のレベルが高いことになります。日本での一般的な避妊法として、コンドームがありますが、コンドームをきちんと装着した場合のパール指数は3です。装着に失敗するとパール指数はその5倍の15になってしまいます。(コンドーム装着の失敗例は多くあります。)不妊手術を行なった場合のパール指数は0.1~0.5であり、非常に高い水準で避妊が可能なことが分かります。0.1%で避妊に失敗したケースには、手術後すぐにセックスしてしまったケースと、(ごく稀なケースではありますが)切断した精管が再びつながってしまったケースがあります。

とは言え、パイプカットは日本ではそれほど知られているものではありません。パイプカットは基本的に夫婦の合意があって行なわれます。たとえば、すでに子持ちの夫婦でよりセックスを楽しみたいが女性が妊娠しやすい、産気づきやすい体質であるというケースです。未婚のカップル、あるいは独身男性が絶対に手術してはいけないということはありませんが、未婚の場合には手術を許可する病院が限られてしまいます。そのカップルには真剣に子どもを作らないことで合意し、手術に臨む場合もあれば本当にろくでもない理由で手術する人もいるようです。

術後の不安については、性欲は減退しないのか?射精はするのか?という質問がみられます。パイプカットは精液中に精子が流れなくなるというだけで、普通に射精します。また、性欲も減退しません。むしろ、これまでの避妊法での不安が払拭されるし、コンドームを装着する必要がありませんから、より気持ちの良い性生活を送ることができるようになります。

パイプカットはほぼ完ぺきな避妊と言えますが、0.1~0.5%の確率で妊娠してしまう人はいます。つまり、セックスをしないこと以外100%の避妊というのはあり得ません。また、逆にパイプカットをした後に子どもを望む場合には、かなりの負担があります。現代の医術で無理ではありませんが、もともと避妊のために行なう手術ですから、パートナーとよく話し合いましょう。

○参考ページ

http://www.san-kiso.com/sonota-hininn.html (避妊、パール指数について)

*http://www.na.rim.or.jp/~miyakawa/pipe-cut-r.htm (パイプカットについて)

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